孔雀青

反復性短期抑うつをなんとかする日記

一年間で最も目覚めが良い記念日

 昨晩遅く(AM2時)に寝たにもかかわらず、寝る前にルネスタ(睡眠導入剤)を服用にしたにもかかわらず、なんとAM7時前に起きることが出来た。午前中に月1で通っている婦人科に行くという用事はあったが、そのことに「遅れてはいけない」と強迫的に焦りを覚えることもなく、夜は普通に眠った。自然と眠りから覚めて二度寝したいという気にもならなかった。快挙だ。朝早くから洗濯機を回すなんて年に1回もあるだろうか。健全な行いが出来て大変気分が良かった。

 この寝起きが普通になって続けばいいのにと思う。本当に。自分にとっては普通くらいの時間だが、常識的には遅い部類の時間である2時に寝て、こんなに快適な目覚めが普段から経験できるなら素晴らしい。でもたぶんそれは無理だ。今日は特異な日であって、通常時は10時間は寝ないとまともに動けない人間だ。たまたま、たった5時間の睡眠が上手くいって疲れが取れてくれたんだろうか。10時間の睡眠が必要だとしても、寝起きの悪ささえなくなってくれたらいいのに。

 私が睡眠に関して抱える問題は、眠る時間が長いことなのではなくて、目覚めの悪さがより大きな問題かもしれないと気付く。確かにロングスリーパーはそれだけ睡眠に充てる時間が増えるので、1日の活動時間はそれだけ減る。社会生活を送る上では確かに問題なんだけど、今は社会生活を半ば諦めているのでそれが見えてきた。たぶん昼12時に起きたとしても目覚めさえ快適で、溌溂と動くことができればそんなに寝てしまった悔しさはないだろう。

 ただ昼に起きるというのは社会的にただしい行いではない。少なくとも自分の中では、後ろめたさのある行為だという認識がある。大学生という身分だから許されてはいたけれど、出た先の社会はそうはいかない。自分が「ただしい日常生活」に縛られていることにも同時に気付く。たぶん前々から気づいてはいたのだが、そこへのこだわりがなかなか止められなかった。ただしさは時に自分の思い描く理想でもあるのだと思う。だからなかなかやっかいで、それが満たされない時に執着が生まれているのかもしれないと思った。

 

 洗濯物をきちんと干したあと、婦人科へ行った。電車で一駅のところにある小さなクリニックだが、ドアtoドアでは電車を利用しても全て徒歩でもあまり変わらないため、散歩がてら歩いて行った。

 天気の良い日の散歩は良い。クリニックへは徒歩で片道20分ほどで、自転車で行ってもいいくらいの距離はある。でも、駐輪場がないとか、あっても空いてないとか、そういう煩わしい思いをするくらいなら歩きで行きたいと思うタイプだ。真夏や真冬は晴天でも少し歩き以外の選択肢を考えてしまう小心者だけど、今くらいの季節はほど良くて良い。何事もほど良いのが一番だと思う(何)。

 婦人科は空いていた。いつも土曜日は混んでいて、初めは「みんな何かと病院にかかっているんだなぁ」と感心したものだけど、今日はそれほどでもなかった。月1の通院で、ホルモン剤、いわゆるピルを処方してもらっている。検尿、体重測定、血圧測定がスムーズに完了し、そのまま診察も待つことなく始まった。暇つぶしのためにと持ってきた本が邪魔だった。

 診察は流れるように終わったが、「もう少し太ってもいいんだよ」と言われてしまった。痩せたくて痩せているわけではない私はよく困惑させられるセリフである。規則正しく栄養バランスの良い食事を摂っているとは言えない私の体型は完全にDNA依存だという確信がある。なんらかの目的があって、努力してこうなっているわけではない。だから、体重に関する助言及び羨望の意が込められた言葉を受けるたび、どういう顔をしていいか未だにわからないし苦手だ。

 

 午前中だけでこれだけのことが書ける、早起きで目覚めの良い日はやはり素晴らしいと思った。